井上 訓子[青山 倫子]TV


「井上 訓子」のラスト シーン
2006/ 7/23、8/ 4
 多忙やらワールドカップやらでちょっと間が開いてしまった。

 井上 訓子(- Noriko)というモデルさんをご存じだろうか。
 去年の今頃、トヨタ マークXのテレビCMで、佐藤 浩市 扮する部長とエスカレーターに乗りながら「見ました? ピアス。部長もきっと似合いますよ」と声をかけているあの人だ。その次のバージョンでは、車の助手席で「今日の部長、頭 下げすぎでした。でも、素敵でした・・」と言っていた。
 シドニーのオペラハウスをバックに「得しちゃったァ」と明るく語るアメリカン エキスプレスのトラベラーズ チェックのCMも懐かしい。
 これまで出演したCMは 100 本以上で、知る人ぞ知る「モデル界のCM女王」だ。

「でも、素敵でした・・」
 
 
 女優としても活躍していて、去年は年明けからフジテレビの月9「不機嫌なジーン」で主演の竹内 結子の親友のやり手の歯科女医を演じていたし、映画や舞台もこなしている。
 こちらはと言えば、帰宅してソファにドッカと座ったOLがメイクを拭きとると童顔になる「ふくだけコットン」のCMが記憶にあるだけで、彼女が13歳の時に出たオスカー プロの「第6回 全日本国民的美少女コンテスト」も4年前のワコールのCMも観ているが、彼女については関心も記憶もなかった。「おや!」と思ったのは一昨年の後半インターネットで彼女の人となりを知ってから。その後、恐ろしく綺麗に洗練されていく彼女を見せつけられることになる。芳紀27歳。
 その彼女が先月 青山 倫子(- Noriko)と突然 改名。この秋、女優として本格デビューするのに芸名に変えたという。「井上 訓子」・・・モデルの世界ではブランドだったが。
 「愛してる…」を含む「ラブサイコ/情炎のホラー」のDVDが9/22に発売決定。
 劇場公開では「妖赤のホラー」として4話のオムニバスだったが、組み合わせが変わって3話に。
  
 冷血な女の役なのにシャイがこぼれる井上さんに注目。そこがヨイ。これがなくなったらただの綺麗な人になる。


 それで、本名の井上 訓子としては最後の仕事になるのかな。角川ホラーシネマ第3段「ラブサイコ」の短編オムニバス「妖赤のホラー」の中の一作「愛してる…」(長いな)の主演をやっていて、昨日 渋谷でその舞台挨拶があった。
 何度か間近で目にする機会があったのだけど、マスク、スタイル、身のこなし、こんな beauty な人はちょっと見たことがない。大きな仕事での自信が美しさに磨きをかけているようだ。だが、彼女の魅力は清涼感のあるずば抜けた容姿や引力のある声だけではない。子供のように純真で、演技に差し障るぐらいシャイなのにはビックリする。仕事は一所懸命だし、サービス精神は◎。自動車、携帯電話、クレジット カード、JRA、化粧品、製薬、製菓・・・あらゆる業界のトップ企業のテレビCMを総なめにしてきたのも分かる。今後、仕事でさらに自信を加えたら、日本を代表する女優になるかも知れない・・・。

 
 さて、夕方のその映画の舞台挨拶では撮影禁止で残念だったが、立ち見を入れて70人ほどの狭いシアターは共演した松田 賢二の女性ファン 100 %! 主演はどちらかと言えば井上さんなんだけど・・・映画初主演なんだけど、ちょっと気の毒だったような。
 こちらが客席の狭い入り口のところに立っていると、そこへ、黒のノースリーブのボティコンのワンピースに左胸にブルーの大きなフワフワをまとった彼女が目の前を通り過ぎて、ハリウッド女優みたいな軽い身のこなしでステージへ。続いて、膝上が破れたジーパンにヨレヨレの白いカッターシャツ、無精ヒゲのなんともダザイ感じの松田 賢二・・・。

 舞台挨拶は撮影のエピソードを語るというより、松田のワンマン ショーになってしまった。
 井上さんが簡単に挨拶すると、アルコールが大分 残っている(?)松田は「今日もグダグダで」の後、長い沈黙・・・。で、松田がスリムでバッチリ決めている右の井上さんを見て「細い」。井上さんは松田がこんな格好で来たことのに「驚きました」とか。あとは順不明だが、こんなトーク。
 この映画を撮ったのはまだ寒い時季だったとかで、井上さんは撮影所の床は「暖房が効いていて好かったですよ」というと、松田が「欧米化!」と井上さんの頭を扇子でポカッ。
 松田の印象を聞かれた井上さん、「最初はー、お会いした時は渋くて大人な雰囲気なのかなーと思って、撮影の現場でも引っ張っていってくれる人なのかなと思ったら・・・このようにグダグダなんですよー」
 撮影の苦労話を振られ、井上さんは「すっっっごく楽しかったです」と力説して、それは撮影や演技がではなくて、松田の何かにが、というオチだった。「苦労したのは、うーん、撮影自体は楽しい現場で、私は気分がスッキリする役なので苦労という程のことはなかったのですが(松田の方を向いて)松田さんがー、このような方なのでー、独特のワールドに踏み込まないようにするのが大変でした」 松田氏、B型?
 映画では聞き取りにくい箇所の?アフター レコーディングをやるらしく、松田が全部やったことを話すと、井上さんは2ヵ所ぐらいだったとな。
 そして、松田が「頑張ってますか?」と振ると、井上さんは「頑張ってますよ!」と、今 京都の太秦で撮影に励んでいるテレビ東京の連続時代劇「逃亡者おりん」のことを思ったのだろう。50代以上の誰でも知ってるベテラン俳優たちに囲まれていきなり主演に大抜擢なんだからさもありなんだ。こちらなどはまさか彼女が連続時代劇をやるとは思わなかったので、事務所で伺った時には思わずこけて「時代劇ですか?」と聞き返してしまった。ん〜、“時代劇女優”になってしまわないのか・・・。
 そして、ホラー映画ということで初日の舞台挨拶では出演者やスタッフが撮影で恐い体験をしたと語っていたらしく、そんな体験を聞かれると、井上さんは「撮影の時は何も」とのことながら、「じゃ、今までに何か恐い体験というか、あの霊を見たみたいなことは?」と聞かれると、「ハイ」と元気よく左手を挙げて、用意が出来ていたように「私あります。狐の嫁入りとウナギイヌを見ました」とちょっと可愛い声で。狐は頭に角隠しの頭巾を被って?着物を着て?、手には提灯を持って行列で歩いていった?とな、「千葉で」 ウナギイヌは道路を横切っているのをお姉さんと一緒に見て、笑っていましたとさ、「千葉で」 う〜む、なかなか“釈 由美子”が入っておる。機会があったら、ここ突っ込んで聞いてみよう。

 
 あとは質問コーナー。松田ファン 100 %の客席のため井上さんへの質問ははしょられた感じだが、本名の「井上 訓子」としてはこの舞台挨拶が最後の仕事だったと思うので、何か感慨などあるかなとちょっと伺ってみたかった。

 と、こんなところかな。

 客席には井上さんのお母さんとお姉さんが見えていた。井上さんはお母さん似なのかな、ふっくらと上品な穏和そうな方で、司会進行の女性に振られると恥ずかしそうにされていた。
 映画は20分ほどの短編オムニバスなのに、トークは押して30分近くも。楽しいひと時でありました。井上さんは女性の観客から求められるまま握手をしてサヨウナラ。

 10月からのテレビの連続時代劇については今週 製作発表記者会見があるので、またその時に。



 
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 「愛してる…」を含む「ラブサイコ/情炎のホラー」のDVDが9/22に発売されることが決定。
 劇場公開では「妖赤のホラー」として4話のオムニバスだったが、組み合わせが変わって3話に。
  
 冷血な女の役なのにシャイがこぼれる井上さんに注目。そこがヨイ。これがなくなったらただの綺麗な人になる。

 



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